AIドライブレコーダー「ナウト」機能追加
2024/06/19
AI搭載の安全運行管理プラットフォーム「ナウト」に新機能を追加
2024年6月5日 ナウトジャパンよりナウトデバイスの機能追加について発表がありました。
機能追加の内容
・歩行者衝突警報(PCW)
・前方衝突警報(FCW)
・後退検知
を追加。
運転行動の自己評価が可能な「ナウト コネクト」アプリ
停止標識違反検知機能も導入
については近日リリースの予定
新機能の追加はOTA(Over The Air)で順次実施されます
歩行者衝突警報
ナウトの歩行者衝突警報(PCW)は、進行方向の路上および道路脇にいる歩行者等を検知すると、自車両および歩行者等の動きを予測し、衝突の危険がある場合にリアルタイムで警告音を鳴らします。
検知の対象となる歩行者等は以下のとおりです。
・歩行者
・自転車
・キックボード
・スケートボード
・車椅子
・オートバイ
近年では自転車やキックボードによる交通ルール違反も社会問題となっていますが、万が一衝突してしまった場合は、車対車の事故と比べ、重大事故につながりやすく、なおかつ過失割合でも不利になりやすいため、リスク対策が一層重要となってきています。ナウトの歩行者衝突警報(PCW)は、歩行者だけでなく自転車やキックボードも認識し、衝突のリスクを適宜警告します。
歩行者衝突警報
前方衝突警報(FCW)は、前方の走行車両または停止車両に衝突する危険がある場合にリアルタイムで警告音を鳴らします。
前方衝突を防ぐためのシステムは、自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)の義務化に伴い完成車メーカー各社が取り組んでおり、搭載車両は年々増えてきています。
一方、特にトラックにおいては、登録車両の9割が中古車によって占められていることや、車両入れ替えのサイクルが長いことなどから、普及が進んでいるとは言い難い状況です。
さらには、意図せぬ急ブレーキによる荷崩れを嫌って自動ブレーキ機能をオフにしているドライバーの存在も指摘されています。
ナウトの前方衝突警報(FCW)であれば、車両を入れ替えることなくこれらの先進運転支援機能を導入でき、自動ブレーキをオフにしていても危険な状況については適宜警告を受け取ることができるため、事業者にとって大きなメリットがあります。
後退検知について
ナウトの後退検知機能は、車外カメラの映像を分析することによって、車両が後退した際の場所(GPSによる位置情報)と状況(カメラ映像)を記録します。
自動車の運転中に後退をしている時間は、ごくわずかです。にもかかわらず、後退事故は交通事故全体の約5%も占めています(出典:公益財団法人交通事故総合分析センター「交通統計 令和3年版」)。
つまり、後退時は、走行時間に対して事故率が高く、そのような事情からバックモニターも近年義務化されています。
運送業においては、「後退時の事故」が「荷役5大災害」のひとつとして挙げられており、社内規定で後退を制限している事業者も少なくありません。
ナウトの後退検知機能は、後退時に適切な安全確認が行われていること、そして後退に関する社内規定が遵守されていることを、確認するための有効な手段となり得ます。
Nauto Connectアプリについて
Nauto Connectアプリは、ドライバー向けのアプリで、ナウトによって記録された危険運転の映像を任意に確認し、振り返るためのものです。
映像には運行管理者がコメントを記入することもでき、ドライバーが運行管理者との面談を待たずに自習できるため、よりタイムリーに運転行動を改善していくことができます。
これにより運行管理者の負担も軽減されます。
一時不停止検知機能について
一時不停止検知機能は、地図データ、GPS情報、および加速度情報を組み合わせることによって、一時停止を遵守しなかった際の場所と状況を記録します。
本機能は、日本のお客様からの要望に応えるべく開発したものです。
ソフトウェアアップデートの概要
歩行者衝突警報(PCW)、前方衝突警報(FCW)、および後退検知については、本日より、対象となるナウト車載機に対し、OTAアップデート機能によって順次自動的に適用されます。
更新の具体的なタイミングは、各車載機の稼働状況により異なります。
なお、更新に際して費用はかかりません。
Nauto Connectアプリおよび一時不停止検知機能にの提供時期については後日改めてお知らせします
まとめ
私が普段乗る車(乗用車)にも、ナウトデバイスが設置されており、日常の運転でも恩恵を受けています。
歩行者衝突警報(PCW)、前方衝突警報(FCW)については、最近発売されている乗用車には標準装備されているものも多いですが、
トラックなどには未装着のものが多いので、非常に役立つと思われます。
個人的には、Nauto Connectアプリのリリースを期待しています。
多くの会社では、運転データは管理者など一部の関係者だけが閲覧するのに留まり、運転者が自身の運転データに容易にアクセスできませんでした。
このアプリを利用することで、運転者も自身の運転データを見ることで、安全運転意識が高まることが期待されます。
このようなアプリが今までなかったことが不思議です。
ナウトデバイスは、映像と車の挙動データを組み合わせ、AIで危険運転や事故を判定しています。
Gセンサを使った従来ドライブレコーダーは、危険運転の判定に誤動作、誤検知が多く、管理者は毎日、”ゴミデータとの格闘”に多くの時間を費やしていると言われています。
AIドライブレコーダーは、不要なデータをAIが排除することにより、管理者の負担を軽くし、
危険運転映像へのアプローチを正確に短時間で行うことが可能となっています。
ナウト紹介サイト
(執筆者:山口功司)